4/8(日)、ちょっと肌寒の気温でしたが、千鳥が淵周辺の
染井吉野の桜木は押し並べて見事な満開でした。

この界隈の桜の樹齢は、平均約60年。ソメイヨシノでは最も
盛り時期の満開桜で、加えて当日は今年最後のライトアップ
の演出もあって見事でした。 そのためか、周辺混雑はそぞ
ろ歩きもままならぬ人出でした。

 今年は、例年花見の常連諸兄の姿が少なかったのですが、
幸い水野さんから預かった製作後初めて利用するボストン会
旗を目当てに参集した出席者は、HCJからの参加者もあって
総勢19人。

懇親会場は馴染みのカトレア。なかなかの味のローストビーフ
はじめ、バイキング食と好みのお酒で盛り上がりました。

 堪能しした花見でしたが、酒席で、幹事が選定した桜花を読ん
だ俳句、短歌を紹介し、歌を通じた室内二次会花見も楽しみました。

以下は、紹介した歌です。

 紹介歌、20種:

1) 花の雲 鐘は上野か 浅草か     芭蕉

2) 旅人の 鼻まだ寒し 初桜      蕪村

3) 骸骨の上を粧て 花見かな      上島鬼貫

4) 散る花の ぱっぱと春はなくなりぬ  一茶

5) 世の中は 桜の下の 相撲かな    木戸孝允

6) 銅像に集まる人や花の山       正岡 子規

7) 番町や館、館の花曇り         高浜 虚子

8) 桜散るあなたも河馬になりなさい 漱石

9) 花衣脱ぐやまつわる紐色々    杉田久女

10)花びらを乗せて走れり厨水(くりやみず)     南 うみお

11) 花の色は  移りにけりな  いたづらに  我が身世にふる  ながめせし間に 小野小町

12) 願わくば 花のもとにて 春死なむ その如月の望月のころ  西行法師

13) 久方のひかりのどけき 春の日に しづ心なく花の散るらむ  紀友則

14) あおによし奈良の都は咲く花の薫(におう)ふがごとく今盛りなり:小野老(おのおゆ)

15) 世の中にたえてさくらの なかりせば 春の心はのどけからまし:在原業平

16) 桜花ちりぬる風のなごりには水なきそらに波ぞ立ちける :紀貫之

17) しきしまのやまと心を人とはば朝日ににほふ山桜ばな :本居宣長

18) 桜ばないのち一ぱいに咲くからに命をかけてわが眺めたり:岡本かの子

19) 木の間なる染井吉野の白ほどのはかなき命抱く春かな :与謝野晶子

20)逆光に桜はなびら流れつつ感傷の内にも木は育ちゆく  俵 万智

以上、ご報告まで、生田 英機。

2012年 5月19日

日本ボストン会 The Boston Association of Japan
日本ボストン会 The Boston Association of Japan

2012年花見会、報告

生田 英機